はじめに:書庫から発掘した、90年代の“デジタルアレルギー”
書庫の整理中、ホコリをかぶった一冊の雑誌から、とんでもない記事を見つけてしまいました。1999年の『週刊プレイボーイ』に掲載された「デジタル・グッズ『こんな機能いらない』大百科’99」。そこには、今や我々の生活に欠かせない機能に対する、当時の大人たちの強烈なツッコミと本音が刻まれていました。これはもう、タイムカプセルですよ。
「面倒くさい!電話で言え!」―ショートメールへの痛烈な一撃
今やSMSとして連絡手段のインフラとなったショートメール。しかし、当時は「最高20文字程度」という制限もあり、その評価は散々なものでした。
「そんな面倒なことをするんだったら電話で言えと思うわけです」
記事では、こうバッサリ。確かに、ガラケーのポチポチ入力で文字を打つ手間を考えれば、この感覚も分からなくもありません。僕自身、当時はもっぱら通話派で、ショートメールはほとんど使った記憶がありません。それが今では、認証コードを受け取ったり、ちょっとした連絡で当たり前に使っているんですから、不思議なものですよね。
「他人に聞かせるな、バカヤロー!」―社会現象“着メロ”への怒り
そして、この記事で最も“いらない機能”として槍玉に挙げられていたのが「着メロ」です。
「自分の好きな曲を聴くのは構わん。しかし、それを周囲の他人に聞かせるな、バカヤロー!と私は言いたい」
電車の中で鳴り響く、ピコピコした単音のJ-POP。確かに、今思えばなかなかの光景です。でも、この記事の筆者には申し訳ないですが、僕らは夢中でした。
初めて3和音の着メロを聴いた時の感動、そして「着うた」が登場した時の衝撃は忘れられません。親のPHSや携帯が新しくなるたびに「今度はどんな曲が入ってるんだろ?」ってプリセット曲を確かめるのが楽しみでした。「ミッション:インポッシブルのテーマ」とか「威風堂々」とか、なぜか定番の曲ってありましたよね(笑)。友達の着信音を、ホラー映画『着信アリ』のあのメロディにこっそり変えるドッキリが流行ったのも、この時代ならではの思い出です。

「絶対ダサい!」今では当たり前になった機能への戸惑い
記事のツッコミは、もはや我々の生活の一部となった機能にも容赦なく向けられます。
- ボイスダイヤル:「絶対不要」「ハタから見てると絶対ダサい!」と言われた、声で電話をかける機能。今やスマートスピーカーに話しかけるのが日常になりました。
- ドライブ・モード:「電源を切ればいい」「クルマ持ってる自慢か!」とまで言われた運転中応答メッセージ。今では安全運転のための必須機能です。
- ポストペット:メールを運んでくれるペットに「勝手にメールを出したりするんです。ウザイ!」と不満爆発。でも、あの不便さが愛おしかったんですよね。
- 世界時計:「アゾレス諸島の時間を知りたい人って・・・?」とツッコまれたザウルスの機能。海外とのやり取りが当たり前になった今、なくてはならない機能です。
当時の人々が感じていた「人前で機械に話しかける羞恥心」や「便利すぎることへの照れ」が、テキストの端々から伝わってきて、なんだか微笑ましくなってしまいます。

あの頃の熱狂をもう一度、手元に。
急速に進化するデジタルの波に戸惑いながらも、僕らは確かにワクワクしていました。
あのピンクのペットや、未来のツールだったPDAにもう一度触れてみませんか?
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まとめ:僕らが愛した“アナログの残り香”
1999年のこの記事は、単なる機能批判ではありません。それは、急速にデジタル化していく世界に対する、アナログな価値観からの必死の抵抗であり、愛あるツッコミだったのかもしれません。
不便だったけど、熱気があった。ダサいと言われたけど、そこには確かに僕らの青春がありました。そんな90年代の“アナログの残り香”を、これからも大切にアーカイブしていきたいと思います。




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