【発掘!アーカイブ】’95年『プレイステーションマガジン』より:僕らのリビングをサーキットに変えた「リッジ」の衝撃
1995年夏、プレイステーションの大幅値下げとともに我が家のリビングにやってきた『リッジレーサー』。実はこれ、私がねだったというよりは、父が「これからは次世代機の時代だ」とばかりに選んできた、わが家における「PS第1号ソフト」の一つでした。
あの衝撃的な3Dグラフィックと爽快なテクノBGMは、家庭用ゲームの概念を根底から覆しました。しかし、その熱狂は発売から半年以上が経過した1995年の夏になっても、まったく冷めることを知らなかったのです。今回は当時のゲーム雑誌『プレイステーションマガジン』の誌面から、あの凄まじい「リッジ旋風」を、私自身の記憶とともに振り返ってみましょう。
衰え知らずの人気!新作を抑えランキング2位に返り咲き
普通、ローンチタイトルは新作の登場とともに順位を落とすのが市場の常識です。しかし、『リッジレーサー』は異例でした。
誌面の売上ランキングでは「なみいる新作を押しのけ、2位に返り咲き」と報じられ、編集部も「このソフトが持つ底力を再確認させられる」と驚きを隠せない様子。新しく本体を買った人が「まずコレ!」と指名買いする、まさに不動の資産価値を持つキラータイトルでした。
私自身、毎日ハンドル(コントローラー)を握っていましたが、当時の腕前では最高クラスのレースにはどうしても勝てず、悔しい思いをしたのを覚えています。それでも飽きずにタイムを削ろうとしたのは、あの完成された世界観に魅了されていたからでしょう。
「ネジコン」に挫折した、あの夏の新リッジ・スクープ
そんな中、飛び込んできたのが『新リッジレーサー(仮称)』の制作発表! 誌面ではナムコ広報への直撃インタビューが掲載され、新コースや通信対戦への期待が煽られていました。
なかでも注目は、専用コントローラー**「ネジコン」**への対応です。 誌面の熱狂に押されるように、わが家でも父が意気揚々とネジコンを買ってきました。しかし、本体を「ねじる」という独特の操作感は、子供の私にはあまりに難解でした。マニュアル(MT)操作もままならず、ドリフトを決めようとして壁に激突する日々。父が買ってきた最新デバイスを使いこなせないもどかしさは、今となっては微笑ましい「次世代機への洗礼」だったと感じます。
伝説の裏技!CDを入れ替えて好きな曲でドライブ
『リッジレーサー』を語る上で、論理的・技術的な視点からも欠かせないのが、あの伝説の**「CD入れ替え技」**です。 読者Q&Aコーナーには、「音楽CDに入れ替えると本体が壊れる?」という切実な質問が寄せられていますが、回答は実に画期的でした。
「最初のデータロードだけでゲームデータを本体メモリに読み込んでしまうため、本体が壊れることはありません」
ゲームデータを丸ごとメモリに叩き込むという、当時の常識を覆すプログラミングの妙。これにより、お気に入りのJ-POPをBGMにして爆走することが可能でした。技術的な制約をアイデアで突破する、当時のクリエイターの気概を感じるエピソードです。

思わず体も動いちゃう!熱狂するプレイヤーたち
当時の投稿コーナーには、こんな微笑ましいエピソードも。
「『オレの速さにみんなびびってるな』と思っていたら、『あの赤い車のやつ 体まで動かしてるぜ』と聞こえた。本当に体まで動かしていた・・・。ショックバ~~ン。」(茨城県/グレートTAKUMIさん)
わかります、わかりすぎます。コーナーを曲がるたびに体ごと傾いてしまうあの感覚。MT操作に苦戦し、ドリフトすらおぼつかない私でしたが、画面の中の愛車と一体になろうと必死だったあの頃の熱量は、今でも指先が覚えています。
【まとめ】僕らの青春にあった、あの熱いコーナーリング
ソフトが豊富になった今振り返っても、『リッジレーサー』は単なるレースゲーム以上の存在でした。それは、父が選んだ一台のゲーム機がもたらした「未来」であり、勝てないレースに挑み続けた挫折と憧れの記憶でもあります。
論理的に分析すれば、ハードの限界に挑んだ驚異的な技術の結晶。しかし感情的に振り返れば、それはリビングに響くエンジン音と、家族で囲んだブラウン管の熱気そのものです。久しぶりにあのテクノサウンドを聴きながら、当時のリベンジとして、今度はしっかりとドリフトを決めてみたいものです。
あの頃、ブラウン管の前で「ネジコン」に悪戦苦闘していた僕らへ。
今、最新のPS5やPS4で、あの『リッジレーサー』が蘇っているのをご存知でしょうか。現代のSSDなら、もはや伝説の「CD入れ替え」を楽しむ暇もないほどの爆速ロードで、あのサーキットに戻ることができます。





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