中学生の俺にとって、G-SHOCKは「お守り」だった
「腕時計はG-SHOCK」。90年代、俺が過ごした田舎の中学では、それが男子の暗黙のルールだった。とにかく頑丈で、無骨で、ちょっとやそっとじゃ壊れない。その存在は、まだ何者でもなかった俺たちにとって、まるでタフな自分を証明するための鎧のようだった。
誕生日だったか、クリスマスだったか。親にねだって、初めて手に入れたG-SHOCK。あの時の高揚感は今でも忘れられない。最初は嬉しくて、風呂に入る時以外はずっと腕につけていた。意味もなくボタンを押して、ストップウォッチを動かしたり、アラームを鳴らしたり…。でも、もともと腕時計をつける習慣がなかった俺は、日に日にその登場回数を減らしていった。
実家のどこかにあるはずの、あのG-SHOCK。型番も覚えていないけど、今どこで眠っているんだろう。そんな感傷と共に、当時の雑誌をめくってみると、あの頃の熱狂が鮮やかによみがえってきた。

暗闇でGが光る衝撃!「フォックスファイア」の登場
俺たちの心を鷲掴みにした最初の衝撃波、それは間違いなく「ELバックライト」だった。1994年頃に登場した「FOXFIRE(フォックスファイア)」シリーズ。当時の雑誌広告には、こんなコピーが踊っている。

衝撃に強いG-SHOCKにELバックライトがついた。その名もフォックスファイア。ボタンを押すとブルーに発光。真赤なGのマークが鮮やかに浮かび上がる。だから、暗闇でも時間がくっきり。ストリートに、衝撃が光る。
これだよ、これ! 夜、布団の中でこっそりボタンを押して、青白い光の中に浮かび上がる真っ赤な「G」のマークを眺めては、ニヤニヤしていたのを思い出す。型番は「DW-6600B-1A」、価格は11,000円(税抜)。中学生にとっては大金だったけど、それだけの価値がある「魔法」だった。
「タフ」だけじゃない。「ネグザクス」という名の新種G

G-SHOCKのイメージといえば「ゴツい」「タフ」一辺倒。そんな常識を覆したのが、「ネグザクス」の誕生だ。「新種G、ネグザクス誕生。」という見出しで、雑誌は見開き広告を打っていた。
そのコンセプトは「カプセルで包む」という発想。本体を保護しつつも、シェイプは丸く、しなやか。翼のようなショックアブソーバーは、衝撃吸収性だけでなく、腕へのフィット感も生み出した。三層構造のクロスバンドも、たまらなく格好良かった。
- DW-002BJ-4: ¥13,000
- DW-001J-9: ¥12,000(温度計測機能付き!)
タフネスという魂はそのままに、ストリートのファッションアイテムとして進化を遂げた瞬間だった。「G-SHOCKは機能的には優れているけれど、女のコらしくない」なんて声もあったけど、だからこそ、それが俺たちの勲章だったんだ。
機能はロマンだ!クリスマスプレゼントの頂点へ
ブームはさらに加速していく。圧力・温度センサーを内蔵した「SKYFORCE(スカイフォース) DW-6700J」が登場し、アウトドア好きやギミック好きの心をくすぐった。もはやただの時計じゃない。腕に巻く秘密基地だ。
そして極めつけは、クリスマスシーズンに発売された「アルファベットモデル」。AからZまでの文字がバックライトに浮かび上がるというもので、「彼女とペアで」「仲間同志で揃えたり」と、コミュニケーションツールとしての価値まで持ち始めた。
G-SHOCKは、いつしか単なる腕時計を超え、俺たちの世代のカルチャーそのものになっていた。
あの頃の熱狂をもう一度、手元に。
雑誌をめくって憧れた、あのタフな相棒。擦り切れるまでカタログを眺めた日々の興奮を、もう一度味わってみませんか? 中古市場では、あの頃のモデルや、その魂を受け継ぐ復刻版が、あなたの発見を待っています。
🔍 「G-SHOCK DW-6600」を各ショップで探す
🔍 「G-SHOCK DW-002」を各ショップで探す
🔍 「G-SHOCK DW-6700」を各ショップで探す
🔍 「G-SHOCK 復刻」を各ショップで探す
まとめ:G-SHOCKは、今も俺たちの腕で時を刻んでいる
あれから数十年。僕も大人になり、あの頃のG-SHOCKはいつの間にか姿を消してしまった。だけど不思議なもので、G-SHOCKは定期的に欲しくなるんだ。
今、僕の腕には真っ黒なボディの一本だけがある。ELバックライトに興奮したあの頃のモデルではないけれど、この無骨な塊を見ていると、なんだか強くなれた気がした中学生の自分を思い出す。
形は変わっても、あの頃のタフな魂は、確かに今のモデルにも受け継がれている。G-SHOCKはただの時計じゃない。90年代という時代を共に駆け抜けた、俺たちの分身なのだ。





コメント